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臨床工学技士の就職について考える。総合病院と透析クリニックの比較。

2018/01/04
 
臨床工学技士の就職について考える。総合病院と透析クリニックの比較。
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どうもさぼです。 

 

 

すっかり秋になりましたね。寒いです。

 

秋になると思い出すのが、「就職活動」です。

 

たった2文字で「就職」と言うけれども、

大卒なら22歳~定年まで人生の大半を占めるであろう「仕事」を決めるものです。

 

学生の頃の僕はすごく真剣に、悩んでいたことを思い出します。

 

 

今回はちょっと透析から話が大きくなって、

臨床工学技士(以下CE)の「就職」について、実体験を踏まえながら語っていきます。

 

 

 

実体験は具体的には

病院見学:大規模総合病院3件、大学病院1件、中規模総合病院2件、透析クリニック1件

臨地実習:大規模総合病院1件、透析クリニック1件

職場:透析クリニック

 

ほんと経験としては大した事ないんですけど、

他施設のCEや先輩、上司などから聞いて、真剣に考えたので、見る価値はあると思います。

 

 

こんな人にオススメ

・就職活動中で総合病院が先か、透析クリニックが先か迷っている人

・就職活動は来年、再来年だが、将来の就職について少しでも知っておきたい

・学生の進路相談に乗っている先生・教員の方

(実際の現場で働いているCEの生の声を是非聞いてください)

 

 

 

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総合病院が先か?透析クリニックが先か?

 

はじめに、おそらく臨床工学科の学生なら誰もがぶち当たるであろう

「総合病院か?透析クリニックか?問題」から行きましょう。

 

比率として、どっちが多いかというと、たぶん圧倒的に「総合病院派」が多いと思います。

 

実際僕の同級生はほとんど総合病院希望の人がでしたね。僕もその中の一人でした。

クリニック派はごく一部だった気がします。

 

対称的な二つをもっと掘り下げて比較していきましょう。

 

「総合病院派」メリット・デメリット

 

総合病院とは、明確な定義はありませんが、ざっくりと言うと

色んな診療科が集まって、手術室があって、カテ室があって、呼吸器があって~

などCEがバンバン活躍できる環境にあります。

 

透析クリニックと対称的に違うところは「入院施設があるか」どうかですかね。

 

メリット

 

・学べること、習得できることが多い(これはかなり大きい)

例:人工心肺、手術室業務、心カテ、内視鏡、人工呼吸器、機器管理、透析業務、高気圧酸素療法などなど

業務内容は病院HPなどでしっかり確認してくださいね。

面接受ける前に病院見学することをオススメします。

スタッフの雰囲気とかも見といた方がよさそうです。

 

・仕事のやりがい・充実感が大きい

これは「やりがい」「充実感」の捉え方は人それぞれだと思いますが。

医療従事者ならたいていは、

「人に役に立った。命を救った。人に感謝された。」がやりがいだと思います。

総合病院CEは本当様々な領域(心臓・腎臓・呼吸器・救急・手術)で活躍していて、

更に命に直結するような業務が多いので、

その分「やりがい」「充実感」が大きくなると思います。

 

個人的に、仕事を続けていくうえで、

「やりがい」「充実感」はかなり重要だと思います。

 

・研究熱心な施設が多く、働きながら研究をすることができる。

これは主に大学病院で多いですね。

大学病院は病院であるのとともに研究機関であるので、学会とか行っても研究発表する人が多い気がします。

実際、大学病院で働いている方々の研究発表・抄録・論文とかを見ていると、統計もしっかり使って、考察も論理的でまとまっているという印象です。

おそらく、学術担当の指導や教育がしっかりできているのでしょう。

 

・かっこいい(個人的に)

これは僕の主張が強いんですが(笑)

 

個人的に「人工心肺バンバンやって、心カテもできて、人工呼吸器も看護師さんに教えたり、オンコールでIABP、PCPSもやって・・・」とか、

仕事バリバリできてかっこいいとか思っちゃうんですよね。

学生時代は仕事なんでもできちゃうCEに憧れを抱いていたして時期もありました。

実際、今も総合病院のCEさんはかっこいいと思っているのが現状。

 

デメリット

 

・忙しい、きつい

これは様々な理由が絡み合っていると思います。

これは実際働いてない僕なんかが言って申し訳ないんですが、

ソースは同期、先輩、他施設CEです。

 

人から聞いた話なので話が盛ってたり、間違いもあると思います。悪しからず。

 

理由を考えてみました。

・単純に一人当たりの仕事量が多い

これは透析だけやるクリニックとかと比べて、

人工心肺、オペ業務、心カテ、機器管理、人工呼吸器、特殊系の血液浄化、ICUあるとこなら集中治療系の業務など

圧倒的に業務の数が多いので、それに比例して仕事量も増える。ということです。

 

・CEの部署全体の仕事量のわりにCEの数が少ない

これは規模が大きい病院にありがちだと思います。

例えば、極端に言いますと

病床数の700床の総合病院に対し、CEの数が10人とか、、、

少ない、多いの感じ方は人それぞれだと思いますが

僕は「かなり少ない」と思います。

業務の種類・多さにもよると思いますが。

ここで一つ言いたいのは、

「この病院の規模に対するCEの少なさ」を僕は問題視しています。

過労働は安全管理面でも良くありません。

そのためにも、CEの認知を広める、CEの地位向上を目指しているのです。

これでCEの数が「普通じゃね」「多い方じゃね」とか、思っていたらすみません。

CEの人数は、病院のHPなどで確認してみてくださいね。

 

・業務を覚えるための勉強が多い(教える側・教わる側両方)

これも単純に業務の数・種類が多いとそれに比例して勉強が必要だと考えちゃいます。

そして、臨床で実際使うには、テキストとかを独学で学んで、すぐ使えるというのはほぼないと言っていいでしょう。

教わる側にもしっかり勉強して、業務として、手技として覚えなきゃいけないし、

教える側にだって、正しく教えることが求められるので、勉強が必要だと思います。

CEが取り扱う医療機器なんてのは、新しい機器が出たり、仕様が変更になったとかもあるので、その都度勉強が必要になってきます。

 

・オンコールがある施設の場合は、生活のリズムが崩れ、体力的にきつい

オンコールとは、「緊急で心臓のオペが入ったから今すぐきてくれ」

みたいに電話がかかってきて、その日当番の人は夜中でも病院に行かなきゃならない。

という感じです。

夜中に心臓のオペを5時間やって、家帰って数時間寝て、その日も仕事なんてことも...

(たいていは勤務変えてくれると思いますけど、そこは病院次第です。)

 

 

 

「透析クリニック派」メリット・デメリット

 

これは透析クリニック勤務の僕の実体験と他の施設の話を参考にしました。

 

メリット

 

・透析だけをがっつり学べる

透析だけをとことん毎日やっているので、

「透析だけやりたい」っていう人はウェルカムなんじゃないでしょうか?

僕はもっと違う業務もしたいと思ってますが...

 

・業務を覚えるのが早い・技術も上がるのが早い

血液透析業務だけしかやらないので、総合病院で色んな経験に分散されているよりは、効率良く業務・技術の習得ができます。

 

分かりやすく、ゲームで説明すると

総合病院CEと透析クリニックCEがキャラがいるとします。

両方1年の経験値が10ポイントあって、ステ振りをしたい(ステータス振り分け)

総合病院CEは業務数が多いので

血液浄化(血液透析3P、特殊系1P)、呼吸2P、心臓1P、機器管理2P、オペ室1P

一方、透析クリニックCEは血液透析オンリーなので

血液透析9P、機器管理1P

これはあくまで例えですが、血液透析業務に限り、

透析クリニックCEは、総合病院CEよりも3倍成長が早くなります。

年数を重ねるとその差は歴然ですよね。

 

・研究・勉強する時間が確保できる

これは各施設によると思いますが、

透析時間4時間の場合、空く時間が必ず発生します

その空き時間に研究や勉強ができます。

もしかしたら勉強は家でやりなさい。という施設もあるかもしれませんが。

 

・VA穿刺が上手くなる

穿刺は知識やコツ、センスもあると思いますが、経験に勝てるものはないと思うんです

経験として穿刺した数が多いと、穿刺技術は上がると思います。

その差は明らか。うちの技師長クラスはまず失敗しません。

 

難易度的に圧倒的に透析導入の患者さんが多い総合病院の方が難しいと思いますが。

 

・予定が組みやすい、生活リズムが崩れにくい(施設によります)

これは透析クリニックのかなりの「強み」だと思います!

社会人になったら、ある程度まとまったお金が手に入るので、

遊びたい・買い物したい・飲みに行きたい・旅行したいですよね。

透析クリニックは基本朝早くて、終わるのも早いので

平日と言えど、仕事終わってからでも全然予定が組んじゃえます(強み)。

 

大半の透析クリニックの勤務体験は、透析の時間に合わせて、人員の配置が決められていると思います。

うちの病院を例に挙げると

2クール目の返血は必要人数を残業にして確保したら、他の人は帰れる。

という感じの勤務体系です。

アルバイトとかで多い「シフト制」みたいな感じで、勤務が決まっています。

なので、この日は17時終わり、この日は18時終わり、みたいに

日によって残業日が決まっています。

アフター5なんて夢じゃありません!普通にあります!

もちろん夜間透析の残業とかは帰り遅くなります。通しだったらもうへとへとです。

 

 

デメリット

 

・透析以外がまるで何も分からない

当たり前ですよね。透析しかしてないんですから。

これ以上何も言い返せないので次に進みます。

 

・穿刺がかなりストレス(新人の頃は特に)

少なくとも僕が新人の時は、毎日の穿刺が緊張しまくりでしたね。

他人の血管に針を刺すのは、刺される方もそうですが、刺す方も実はかなりのストレスだと思うんですよね。

失敗したことがある患者さんだったり、苦手な血管の時だったりすると、

更にストレス度UPですよね。

でも、慣れてきて、失敗が少なくなり、自信が付いたら、

「達成感」「やりがい」にきっと変わるはず。

 

・患者さんとの対人関係調整能力(コミュ力)が多く必要

これは人によってはメリットとなり、デメリットとなるのですが。

僕は看護学生時代嫌でも身に付いたので、そんな困ったことがないのですが、

これは勉強できても性格上の問題も絡んでくるので、人付き合いが苦手な人はかなりストレスだと思います。

また、総合病院CEは色んな業務があって、あまり患者さんと接する機会が多くはないと思いますが、透析クリニックCEは毎日のように穿刺・返血するもんですから、少なからず対人関係調整能力(コミュ力)が必要不可欠だと思います。

なのでデメリットに入れちゃいました。

お話大好き、人付き合い大好きという人はメリットになりそうですね。

 

患者さんは毎日辛い透析を受けているのに、

必要最低限の業務的な発言しかしないCEと世間話もできる話しやすいCEだったらどっちに穿刺して欲しいか?

考えれば分かると思います。

 

この先の転職を考えるとどっちが先がいいか?

 

結構僕は先のことも見据えて考えるタイプなので、

キャリアプランについても考えてみました。

実際の僕は迷走中ですが(笑)

 

個人的に言うと「キャリアプランによるし、どっちもどっち」

と思います。

 

例を挙げて考えてみましょう。

 

 

例①透析クリニック3年→総合病院に転職

動機:色んな業務がやりたい

 

透析みっちり3年やってたら、透析業務に関しては総合病院の3年目よりは技術・知識はあるので大丈夫。特殊系も基本は血液透析なので。

しかし!総合病院に転職が決まっても、病院内の透析室勤務になる場合が多い気がします。

CEが全体的に足りてなければ、色んな業務ができるはず。

 

 

例②総合病院10年→透析クリニックに転職

動機:家庭ができ、家族と過ごす時間を大切にしたい。仕事も体力的にきつくなってきた。

 

総合病院で10年間穿刺もバンバンやっていたら、透析クリニックでは即戦力じゃないでしょうか。

大丈夫だと思います。

 

 

例③中規模総合病院3年→大規模大学病院に転職

動機:研究をもっとやりたい

研究機関でもある大学病院に行った方が、研究の精度はかなり高いものになると思います。

大学病院の母体となる大学に臨床工学科とかあるなら、働きながら修士とかも実現可能なはず!

 

 

 

例を3つほど挙げましたが、転職を考えても、結局はどっちでもいいという結論になってしまいました。

どっちでもいいんです。人それぞれだと思います。

 

 

ここで僕が言いたいのは、

キャリアプランなんて、その状況・環境にならなきゃわからないということです。

家庭ができたとなると、仕事について考え方とかもかなり変わるのではないでしょうか。

働き方も時代の流れに沿ってどんどん変わっていくと思います。

 

 

まとめ

 

総合病院

メリット

・学べること、習得できることが多い

・仕事のやりがい・充実感が大きい

研究熱心な施設が多く、働きながら研究をすることができる。

・かっこいい(個人的に)

デメリット

・忙しい、きつい

 

透析クリニック

メリット

・透析だけをがっつり学べる

・業務を覚えるのが早い・技術も上がるのが早い

・研究・勉強する時間が確保できる

・VA穿刺が上手くなる

・予定が組みやすい、生活リズムが崩れにくい(施設による)

デメリット

・透析以外がまるで何も分からない

・穿刺がかなりストレス(新人の頃は特に)

・患者さんとの対人関係調整能力(コミュ力)が多く必要

 

この先の転職を考えるとどっちが先がいいか?

キャリアプランによるし、自分の状況・環境によるので考えなくていい。

 

 

最後に

 

気付いた方もいらっしゃると思いますが、

ここでは「給料」のことについては一切述べていません。

給料は施設によって本当に左右されるからです。

 

給料ももちろん大事ですが、

まずは、お金のことを考えずに、

「自分のやりたい業務がある病院かどうか」で決めた方が、後悔は少ないと思います。

 

あくまでこの記事は、就職先を決める参考にしてください。

 

就活生の方は、国試の勉強とともに就活頑張ってくださいね。

 

 

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学生の方でもどんどんフォローしてください!お待ちしております(^_^)

 

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