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β2MG吸着カラム「リクセル」とは?効果・特徴・保険適応・評価法

 
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どうもさぼです。

 

 

 

先日このような質問を頂きました。

 

 

 

 

 

ということで、リクセルの評価法について、上司から聞き、更に文献も探していました。

 

 

遅くなって申し訳ありません。

 

 

リクセルはオンラインHDFが普及した今でも使われています。

 

なぜでしょう。

 

リクセルには今でも使われ続けるとても重要な効果があるのです。

 

 

では、リクセルとはまずなんなのかというとこから説明していきましょう。

 

 

 

 

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β2MG吸着カラム「リクセル」とは?

 

β2MGを吸着するカラムの1つ。

 

1つと言いますが、現在日本で販売されているのは「カネカメディックス」のみで

「リクセル」というのは商品名です。

 

 

リクセルはβ2MGを吸着して除去するモノ。くらいで考えればいいと思います。

 

 

次行きましょう。

 

 

種類と製品仕様

 

これは添付文書を見れば話が早いので引用していきます。

 

引用:カネカメディックスHP.リクセル製品添付文書(PDF)

 

種類は大きい方から

S-35、S-25、S-15 の3種類のラインナップです。

 

吸着体は「セルロースビーズ」です。

 

 

 

 

注意
リクセルは大きさでプライミングボリュームが違います。返血をする際はプライミングボリュームに見合った返血量を設定しましょう。

 

 

 

 

 

効果・特徴

 

 

効果

 

効果は主に2つです。

 

①β2MGの吸着除去

血液透析では、β2MGは主に拡散・限外濾過で除去するものですが、

リクセルでは「吸着」という原理で、しかも急激・急速に除去します。

 

②炎症性サイトカインなどのβ2MG以上の大分子物質の吸着除去

個人的に①のβ2MG吸着除去効果よりもすごい効果だと思っている。

 

サイトカインの種類はいろいろあって、僕もすべてを把握しきれていないが、

代表的なものにインターロイキン(IL)やTNF-αなどがある。

 

サイトカインの中でも透析で考えなければならないのは、体内での炎症を引き起こす「炎症性サイトカイン」です。

 

炎症性サイトカインでよく聞くのが、IL-1、IL-6、IL-8、TNF-αです。

 

リクセルではこのようなβ2MG以上の炎症性サイトカインを吸着除去することによって、

透析アミロイド症の主な症状である関節痛などを軽減されると考えられます。

 

最近ではβ2MGやα1MGを積極的除去すれば軽減すると思っていましたが、

本当に除去すべきなのは、それ以上の分子量の炎症性サイトカインではないかと言われています。

 

大量置換オンラインHDFとHD+リクセルと関節痛の程度を比べた研究ではHD+リクセルの方が痛みの程度が少なかったという報告もあるみたいです。

※↑この意見については明確な論文・ソースが分からないため参考程度にしてください。

 

サイトカインとは生理活性する低分子たんぱく質(透析除去的には大分子)の総称で固有名ではないこともおさえておく。

 

 

 

特徴

 

リクセルの良いところを挙げていきます。

 

・HDと同時に治療が行える

アフェレーシスのように単体で行うのではなく、HDをしながらリクセルで吸着できるというのが、便利ですね。

 

・血液成分に与える影響が少ない

血球成分に与える影響が少ないと、炎症を抑えることができます。

これも効果②とともに僕が注目している特徴です。

炎症を抑えるというのは、β2MGの産生や痒みの軽減に繋がります

 

・操作が簡単

ダイアライザーの前に繋ぐだけなので、アフェレーシスとかと比べたら、非常に簡単です。

 

 

 

保険適応基準

 

保険適応は「関節痛を伴う透析アミロイド症」であり、以下のa~cすべての条件を満たす必要があります。

 

 

 

a 手術又は生検により、β2ーミクログロブリンによるアミロイド沈着が確認されている。

b  透析歴が10年以上であり、以前に手根管開放術を受けている。

c  画像診断により骨嚢胞像が認められる。

引用:カネカメディクスHP.リクセル保険適応内容(PDF)

 

 

経験上、3つすべての条件に当てはまる人はけっこう少ないです。

 

リクセル自体がダイアライザーなどと比べ、かなり高価なためなのかなとも思います。

リクセル1個22600円らしいです。

くれぐれも落とさないように汗

 

 

更に注意点として、

人工腎臓(血液透析に限る。)を行う際に用いた場合に、初回の使用日から1年を限度として算定する。

引用:カネカメディクスHP.リクセル保険適応内容(PDF)

 

と記載されているので、

リクセルは血液透析、つまりHDでのみ保険点数に加算されると読み取ることができます。

 

したがって、オンラインHDFとの併用はできなくはないが、

もしオンラインHDFと併用するのであれば、HD+リクセルの診療報酬となる(?)とも読み取れる。

※あくまで推測です。リクセルはHDで使用するようにしましょう。

 

更に適応を読み進めると

 

また、透析アミロイド症の治癒又は軽快により、一旦使用を終了した後再び疼痛等の症状の出現を認めた場合は、以下のb及びcの要件を満たすことを確認した場合に限り、更に1年を限度として算定できる。3度目以降の使用にあたっても同様の取扱いとする。

引用:カネカメディクスHP.リクセル保険適応内容(PDF)

 

このように記載されています。

 

つまり、連続使用は1年で、リクセルの対象者は毎年透析アミロイド症痛みの評価し、痛みが持続または、再発するなら、もう1年使用する。

ということになります。

 

 

 

評価法

 

適用基準の文章に記載されている通り、リクセルは1年毎の評価が必要とされています。

僕はリクセルの評価法は直接関わってはいないので、調べたものを例として記載します。

 

・VASスコア(VAS:visual analogue scale)

100mmの線の上に痛みの強さに合わせて、線を引いてもらう方法です。

僕が探した文献で痛み評価でVASスコアを使うものがありました。

 

・フェイススケール

痛みの評価を、数値などではなく6段階の「顔の表情」で評価するものです。

患者さんに自分の心情に近い表情を選んでもらうため、非常に簡便だと思います。

 

なお、VAS・フェイススケールについては以下のサイトを参考させていただきました。

参考サイト:【痛みの評価スケール】VAS、NRS、フェイススケール|ナース専科

 

 

評価方法は2つ挙げましたが、施設独自でアンケートのようなものでもいいかもしれません。

 

 

簡単ですが、質問箱の回答はこのようになります。

 

 

 

 

 

今回はこの記事自体がまとめ記事なのでまとめはなしです。

 

 

 

 

 

何気に使っているリクセルについて、見つめ直してくれたら幸いです。

 

 

 

 

 

[参考文献・サイト]

1)Lixelle 透析アミロイド症の病態と治療.カネカメディックス配布資料

2)カネカメディックスHP.リクセル製品添付文書(PDF)

3)新里高弘.β2-ミクログロブリン吸着カラム|透析アミロイドーシス

 

 

 

 

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