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TMP(膜間圧力差)はマイナス?プラス?

2018/02/21
 
TMPはマイナス?プラス?
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これは臨床工学技士(以下CE)なら一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

TMPはマイナスか?プラスか?

 

 

CE:(今のTMPはどのくらいだろう。)

例えば モードがHDでコンソールの表示画面を見ると

 

  静脈圧:100 透析液圧:130

 

表示されていたとします。

 

えーと、TMPの式は...

 

TMP=V圧ー透析液圧…①

 

 

なので TMP=100ー130=-30

 

ん?マイナス?

あ、でも「陰圧」で除水しているから「マイナス」になるのか。なるほどなるほど。

 

これで納得したと思いますが、実はこれ、間違いです!!

 

結論を先に言いますと、

 

TMPは常にプラスです!!

 

 

プラスです。マイナスじゃあないんです。

 

 

 

TMPを簡単に説明すると、TMPとは、除水するための原動力となるもの。

専門用語を用いると、TMPによって限外濾過を起こし除水する。

 

TMPは膜と膜の「圧力差」なので、水分の移動は圧力が高いほう→低いほうへ動きます。

 

で、実際は、

水分は除水ポンプで血液側から水分だけを引っ張って(陰圧をかけて)透析液側に移動します。

 

 

この方式を陰圧式といいます。

陰圧式ですが、TMPはプラスです!(ややこしいんですが)

 

よって、透析液側が血液側より圧力が高くなることはまずありません。

 

TMP=100ー130=-30

このようにTMPがマイナスだと、

圧力が高い方(透析液側)→圧力が低い方(血液側)に水分が移動して、

除水するどころか、逆に水分が血液側に移動して増えてしまいます。

 

 

何が間違っているか、それは①の式が間違いです。

 

①の式は透析の本とか教科書で、

簡易式として用いられているので正確には間違いであり、正解でもある。グレーゾーン。

 

TMPの本来の式はこうです。

 

TMP=(動脈圧+静脈圧)/2-(透析液入口側+透析液出口側)/2…②

 

 

これは4点法と呼ばれる式です。TMPを計算するうえで一番精度が高いです。

 

最初の式で何が抜けているかというと動脈圧」です。

(透析液入口側+透析液出口側)/2は=透析液圧と考えておっけーです。

 

また、動脈圧は静脈圧より高いので(これも絶対)、

 

仮に動脈圧:200だとして、静脈圧(以下V圧):100、透析液圧:130とすると

②の式では

TMP=(動脈圧+静脈圧)/2-(透析液入口側+透析液出口側)/2

=(200+100)/2-130

=150-130

=20

 

 

これによって、

TMP=20の力で、血液側から透析液側に水分を引っ張っている(陰圧をかけている)ことがわかります。

 

 

 

まとめ

 

・除水するときのTMPはマイナスではなく、プラス

・TMPの式は4点法を用いる

・TMP=(動脈圧+静脈圧)/2-(透析液入口側+透析液出口側)/2

・除水の方式は陰圧式

 

 

 

 

読み終わった方は是非

オンラインHDFの場合のTMPも考えてみましょう↓

オンラインHDFのときのTMPは?マイナス?プラス?

 

 

 

 

 

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